チカラの技術

電子工作やプログラミング

GravityLight(重力式ライト)のプロジェクトページの和訳①

Indiegogo

こんばんわ。
皆さんはIndiegogoというサイトをご存知でしょうか?
このサイトは寄付やベンチャープロジェクトを始めたい人が
資金提供を求め、これに賛同する人が寄付を行うという仕組みのサイトです。
寄付といっても寄付額に応じて資金提供者に特典を定めている場合もあり、中々興味深いサイトです。


GravityLight

私が見たIndiegogoのプロジェクトの中でも特に衝撃を受けたのがこのGravityLight(重力式ライト)です。
非常に感銘を受けたので、寄付をした後にこのプロジェクトのメンバーであるジムさんへメールで連絡をとって
このブログに日本語訳と写真を載せる許可を頂きました。

また、その際に下記の質問を頂きました。
私達は発電機として最適化された、(非常に低コストの)DCモータを標準品として必要としており、
マブチモーター社のような企業から助力を頂く事を切望しています。
それは私達の開発上、非常に重要な要素なのです。

もしお心当たりが有れば、GravityLightの概要をご覧になったあと、
下記のメールアドレスへ連絡をお願いします。(ジムさんのアドレスです。)
『jfあっとまーくtherefore.co.uk』

以下はプロジェクトページの和訳になります。
翻訳後に自分の感想と寄付の内容を記しています。
見て頂ければとても幸いです。

原文及び寄付先のサイトはこちら->GravityLight

重力式ライト:発展途上国の人たちの為の照明
私達は灯油ランプの現実的な代替品として、重力を動力としたライトを開発しました。
このライトの実現の為に貴方の助けを必要としています。



GravityLight-PV
(動画に飛びます)


イメージ 1

プロジェクトを発展させ続ける為に私達に力を貸して下さい

A.設備とNRE(訳注:設計や試作の製造に掛かる経費)
B.1000台の量産と実地テスト
C. 付属品と周辺機器の開発
D. 実地テストを拡大する為のより規模の大きな量産
E. 実地テストの結果調査とMK2バージョンの開発



概要


重力式ライトは、エネルギーの蓄積と照明を実現する為の革新的かつ斬新な手段です。
たった3秒で持ち上げられる錘(おもり)をエネルギー源として、錘が下がり続ける30分間明かりを
照らし続けます。
発電に費用は掛かりません。

私たちは重力を利用するという発想を思いついてから数年を掛けて設計を洗練させ、
こんにち、ついに生産の準備が整いました。
私たちはこの重力式ライトの量産と配布を最低1000個以上行いたいと考えており、
その為に必要な設備投資に貴方の力を必要としています。
量産された重力式ライトはアフリカとインドの村民の方達に、日用品として贈呈します。
そして追跡調査を行いニーズを満たしているかを分析すれば、より効率的なMK2バージョンへの設計改良が
可能になります。
設計が確定した時点で私たちはNGOやパートナー企業との連携を目指し、可能な限り配布に努めます。
大規模生産体制に入った場合の目標コストは5ドル未満です。


どうして重力式ライトなの?


貴方は15億人以上もの人々が、信頼できる電力を利用できていない事をご存知でしょうか?
彼らは電力の変わりにバイオマス燃料(多くの場合は灯油(ケロシン))を利用して、
日没後の明かりを確保しています。

イメージ 2

錘を持ち上げれば、後は重力に任せるだけ

世界銀行の試算によれば、7.8億人の女性や子供がタバコ2箱分に相当する煙を
毎日吸い込んでいると言われています。
発展途上国における成人女性の肺がん患者のうち、60%はノンスモーカーなのです。
また、煙は目にも悪影響を与え白内障の原因にもなります。
さらに灯油の燃焼は、より直接的な危険もあります。
インドに住む人たちだけでも、1年に250万人が灯油ランプの転倒事故によって深刻な火災被害に有っています。

灯油は危険であるだけでなく、金銭的にも大きな負担になります。
照明用に使われる灯油の燃料費だけでも、1世帯の10%~20%の収入に相当するのです。
この負担は、日々の照明の為に燃料を購入する人々を永続的な生活苦へ追い込んでいます。
また、照明用の灯油の燃焼によって毎年2億4400万トンもの二酸化炭素が放出されています。

イメージ 3

私たちの最終的な試作品は砂袋と吊りベルトが付属します


重力式ライトと太陽電池式ライトの比較

発展途上国で起こっている上記のような問題に対する解決方法として、太陽電池式の照明を用いるのが
一般的な考え方です。
しかしながら、多くの課題が重なり問題の解決を複雑にしています。
太陽電池は日光が存在する時間帯のみ発電を行う為、照明が必要な日没後まで電気を貯めておく
バッテリーが必要になります。
バッテリーに蓄えられる電気の量は、太陽電池のサイズ,バッテリーの容量,日光が当たる時間に依存します。
しかしバッテリーや太陽電池,照明は高価で金銭的余裕の無い人々には手が届きません。
太陽電池式ライトの提供プロジェクトは、数千人の発展途上国の人々に対して行われてきていますが、
個人が提供するには高価すぎるので、ゆっくりとしたペースでしか広まっていません。
したがって個人の代わりに組織的に購入し、設置する必要があります。

イメージ 4

LEDライトの光は従来の照明のように蚊を寄せ付けません

より安価なバッテリー内蔵式のライトはより広く入手可能になってきていますが、バッテリーは
充電回数や経年による劣化が起こる上に高価です。
頻繁に起こる事として、再充電可能なバッテリーを内蔵した、安価な太陽電池式ライトを購入した場合、
3分の1のコストを占めるバッテリーを数年置きに交換する必要があります。

新しいバッテリーを購入する事は当然の事のように思われるかも知れませんが、
そうした制約の為に、しばしば節約として利用が制限され、その後は明かりが消えてしまいます。

重力式ライトならば、数秒で持ち上げられる錘が、照明に十分なエネルギーを30分間供給し続けます。
また、必要な時にいつでも使用できます。
電池切れや買い替え、または廃棄されるバッテリーは使っていません。
これは完全にクリーンで環境に優しい照明です。

重力式ライトは低コストの購入費用さえ負担すればランニングコストは掛からない為、
今後、太陽電池式の購入により負担しなければならなかったコストを節約でき、
節約分のお金が人々を貧困から引き上げる可能性を持っているのです。


あなたなら何処で使いますか?


イメージ 5

倉庫の照明や大きなベランダ灯として。砂袋、もしくは20ポンド(約9kg)の物を錘として利用できます

イメージ 6

消耗や交換を必要とするバッテリーを使っていません

信用の証明


私たち、マーティン(Martin Riddiford)とジム(Jim Reeves)はロンドンを拠点として
4年間オフラインで重力式ライトのプロジェクトを進めてきました。
私たちが働いている『therefore.com』は携帯型コンピュータや、通信機器のデザインと開発を行う企業として
20年の実績を持っています。
therefore.com』のクライアントはPsion, 東芝, NEC, TomTom, Inmarsat, ICO, Sepura, Racal Acoustics,
 Voller Energy, FreePlay , SolarAid等のパイオニア達です。

私達は試験により証明された、重力式ライトの製造に適した専門知識を持つ信頼できるメーカーを
使用しています。
私達はアフリカのパートナー組織とつながりを持ち、インドでも同じ事をする必要があります。
もしあなたが組織の一員であるならば、私達に連絡を頂きたいと思っています。
特に南アメリカでのコンタクトを探しています。

私達が手がける独立プロジェクトのウェブサイトはこちら 『www.deciwatt.org.
私達の動画の音楽を製作してくれたベリンダ(Belinda)のウェブサイトはこちら 『the bush the tree and me.
また、ジョンの偉大な『Solar For Africa』ブログを是非チェックして下さい。


FAQ

iPadや携帯機器の充電は出来ますか?
いいえ。このテーマに関する検討の為に『deciwatt』へ訪れて下さい。

○一度の錘の持ち上げで、どのくらいの時間動作しますか?
持続時間とパワーレベル、つまり照明の明るさは18~30分の間で調整可能です。
(バッグの中に何を入れるかに依存します。)
(訳注:調整ノブで調整すれば明るさに反比例して持続時間が短くなるという意味と思われる。)
(訳注:明るさの調整とは別に、錘バッグの中身の密度により重量が変わる為、
持続時間に影響するという意味であると思われる。)
ビデオ上でのライトの出力は多くの場合、高出力レベルです。

○重力式ライトはどれくらい明るいのでしょうか?
重力式ライトはケロシンランプからの置き換えを意図して設計されています。
重力式ライトの出力はケロシンランプより明るい光を放ちます。

○私は貴方達の挑戦に貢献する事が出来ますが、どのようにして連絡を取ればいいのでしょうか?
『jfあっとまーくtherefore.co.uk』へメールをお願いします。
その際、貴方の詳細と、どのような貢献をして頂けるかを記載して下さい。
私達は必要があるところならば何処でも、この挑戦に対して協力したいという全ての声を聞く事を切望しています。
事情が落ち着いて整理できたらすぐに連絡しますので、私達からの返事はお待ち頂くようお願いいたします。


BBCラジオ4-リベリアにおける電気の無い暮らし

こちらで聞けます->『BBC4

リベリアに住む人たちのうち、わずか0.58%の人しか公共電力を利用する事ができません。
首都の外側では事実上、公的な執行力が無視されています。
数年続いた内戦による虐殺で発生したインフラへの影響は明らかです。
本日のプログラムの司会者エヴァン(Evan Davis)はリベリアの首都,モンロビアからのリポートで、
現在、生活と就労に関してどのような苦難があるかを調査しました。



本文はここまでです。

ここからは私の考えです。
このGravityLightで最も重要な点は石油燃料とそれに付随するコストが掛からないという事です。
私達日本人はあの震災の後、逼迫した電力事情から石油燃料の使用量を大幅に増やしました。
電力が必要なのは致し方の無い事なのですが、
それにより有限の資源を大量に消費している事に私は負い目を感じています。

もし石油燃料の需要が増大したまま手を打たなければ世界中の石油価格が上昇し、
特に貧しい途上国の人たちに負担を強いる事になると考えています。
この重力式ライトにより発展途上国の人たちが石油燃料の使用量と燃料費を軽減できるのであれば、
それは非常に画期的であると思ったのです。

寄付の受付は本日の時点では30日間残っているので興味が有ればプロジェクトサイトにアクセスして下さい。

原文及び寄付先のサイトはこちら->GravityLight

この後、寄付内容の翻訳を記載する予定でしたが、
yahooブログの文字制限に掛かった為続きの記事を分けます。

続きはこちらです。